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「稲ぴょんってさぁ、変なヤツにばっかりなつかれるよね」
マミさんの言う事ももっともだ。
前に女子店員達の間では異端児扱いだったアリサといい、小妻といい変なヤツばっかりである。
アリサはオレと別れてしばらくしてから辞めてしまっていたが・・・
さらに言えば今までオレがバイト中に店に遊びに・・・
いや、冷やかしに来た友達も見られている。
多分彼らの事も含めての意見だろう。
彼らとはもちろん主にミスター、ハジメ、ジン、エージ、ジュンイチなど金は無いけどヒマだけは腐る程ある馬鹿達の事だ。
みんな例外なく、ドリンク一杯か単品一個で閉店まで居る、迷惑極まりない素敵なヒマ人達だった。
バイトモードに切り替えている偽善者なオレとしては厄介な事この上ない。
話は少し逸れるが、ハジメは店に来た時、バイクのメットをリフティングしながら入ってきた。
そして一目惚れしてしまったマミさんからお釣りを受け取る時に、シッカリとマミさんの手を握って動かない。
さらには店から出る時、ホフク前進で出ていった。
ハジメらしからぬシュールなボケである。
当然ながら、マミさんがハジメを好きになる事はない。
ハジメはマミさんがナゼ自分の事を好きにならなかったのか?と、本気で考えていた。
・・・
当たり前の結果である。
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