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「稲本さ~ん!遊びましょうよぉ!」
何だかんだでバイク置き場まで、ずっとオレに付いてきた小妻。
「何だよ!仲良いと思われるだろうが!帰れ!忙しいんだよオレぁ!これからマミさんをコッソリ待ち伏せしなきゃいけねえんだからよ!」
「すっげー!稲本さん単車乗ってるんすか!?」
聞いちゃいねぇ・・・
小妻はオレの単車を見て目をキラキラ輝かせ始めた。
ヤンキーマンガとかの影響で単車に憧れるトシでもあるのだろう。
ピザ屋の先輩に譲ってもらったバリオスの事だ。
実はこの時点でまだ無免許なのだが、ガマンができずに通勤とかで少し乗ったりしていた。
小妻はバリオスを見てガキのようにハシャいでいる。
「すっげぇ!中型免許ってどれぐらい金かかるんすか!?ムズいっすか!?単車いくらぐらいしました!?」
「・・・・・・知らん」
一瞬だけ沈黙が駐輪場を支配する。
「無免許?」
「・・・無免許」
・・・
・・・・・・
オレは帰りたくて帰りたくて仕方なかったのに、ナゼかすぐ近くのゲーセンに2人で行く事になった。
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