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「何でいきなりオレと遊ぼうとか思ったワケ?」
「いやぁ、稲ぴょんには失礼な事ばっかりしたなぁとか思って。そのお詫びもかねて」
ウソつけ!
「迷惑でした?」
「いい迷惑だ」
「・・・」
小妻との会話はリアルに終始こんな感じだった。
そしてさすがにそろそろ帰ろうかという時も・・・
「また遊んで下さいよ」
「却下」
「・・・」
「稲ぴょん!遊び行きましょうよ!」
このアホは別日にまた懲りずに、オレの所へ来た。
正直オレは、単純に調子に乗りすぎたからシメられる前にオレに取り入ろうとか、ミヤビの事か何かでオレを利用しようとしてる、ぐらいにしか思ってなかった。
このテのヤツは、自分に不利な事態が起きるとすぐに裏切るとも思っていた。
むしろここまで手の平返したように調子いいと、相手していて逆に気分も悪くなるってモンだ。
だがオレも高校卒業してから、高校からの地元の友達とはほとんど会わなくなった。
もちろんハジメ逹の事である。
寂しい気持ちも多少あったのだろう・・・
学校とバイト以外でヒマを持て余したオレは、小妻を完全にシャットアウトするまではいかなかった。
その結果小妻は、後にかなりのトラブルメイカーとしてオレを面倒事に巻き込むヤツになる。
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