9289人が本棚に入れています
本棚に追加
それから数日後の事だ。
女子店員もあがり、たまたま客も誰1人として居なかった店内で、オレはカウンター席のリオの隣に座りながら、電話をかけた。
相手はミヤビである。
「・・・あ、もしもし?ミヤビ?」
『何?珍しいじゃん?兄ちゃんから電話なんか』
「今ドコにいる?てか今からオレのバイト先の店に来ない?」
『・・・何で?』
「いや、リオが今隣に居るんだけどミヤビに会いたいらしいのよ」
『・・・』
次の瞬間、無機質な電話の切れる音が聞こえてきた。
「ちょ!もしもし!?・・・あの野郎、切りやがった」
それから無視されつつも、しつこく電話をかける事数回・・・
やっとまた繋がった。
『・・・はぁ、兄ちゃんさぁ、頼むからリオの事でアタシにケツ持たせないでよね?』
「元はと言えばミヤビがオレに回してきたんだろうが!いいから聞け!オレもいい迷惑なんだよ!殴るなり刺すなり自由にしていいから、このバカにガツンと言ってやればあきらめるだろ!頼むわ!」
何の遠慮もナシに発言したが、隣ではリオがニヤニヤしながら『またまたぁ』などとホザいている。
ここまで言われて本当に理解できてないのだろうか、この不安なオツムは・・・
そしてミヤビがついに折れた。
最初のコメントを投稿しよう!