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マミさんに『アレ』扱いされた1人アウェイな男、リオはオレの存在に気付くと雑誌を閉じた。
頼む!頼む頼む!!
話しかけてくるんじゃねえ!
てか、何でそんなに早い時間から来てんだよ!
せめて店員がオレ1人になる時間帯に・・・
「稲ぴょ~ん!」
・・・
全部ブチ壊しじゃねえか!
赤いギャングスタの格好した図体だけはムダにデカいアホが、どのツラ下げてぴょんとか言いやがるんだ?
マミさんの熱い視線も感じるよ
うん、冷たい視線なんかじゃないハズだ、きっと
帰りたくなってきちゃった
オレは仕方なく池袋の黄色いキングと違って、全くカリスマ性が感じられない赤いニセキングの前まで近付いていく。
まだB系と言う言葉すらそこまで完全に浸透してなかった時代である。
端から見れば、変な客に店員であるオレが注意しに行った絵図だ。
「えっと・・・その・・・何その格好?ミヤビと殴り合いでもするの?」
「何言ってんすか!?バッチリ決めてきたんすよ!これでミヤビちゃんも・・・」
あ、うん
もちろん答えは分かっちゃいたんだけどさ
服装決める前に頭の中身がキマっちゃってるみたいだけど、どうすんの?
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