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オレは頭を抱えながらカウンターに戻り、マミさんに話しかけた。
「取り合えず縁起も悪そうだし、あのアホに塩でも投げ付けといて下さいよ。ビンごと」
「そうしよっか」
そんな流れの空気に持っていったのに・・・
「稲ぴょ~ん!」
客席から聞こえてくる空耳。
何だよ!
もうお前帰れよう
何だかんだでオレが裏方業務に戻り、1~2時間もするとリオも事務所にやってきた。
一緒に居るだけで、こっちのツキまで悪くなりそうな疫病神みたいなアホが事務所にいる。
どうせなら座敷わらしならアイスぐらいあげて、もてなしたのだが、当然疫病神に出してやるモノはない。
仕事のジャマしないだけまだマシだったが、偉そうに雑誌なんか読んでやがった。
一体何冊買ってきたのだろうか、この果てしないヒマ人は?
だがイラッとする事には変わらないので、やはり時々熱湯をかけたりしていた。
煮えたぎった油をかけようとした所で本気で止められる。
「うっさい!富樫だか虎丸だかだって油風呂で根性見せただろうが!」
「ムチャクチャじゃないすか!しかもマンガの話じゃないすかソレ!」
けっ!
お前自体マンガみたいなヤツじゃねえか
しかも反応が普通すぎて面白くもねえ
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