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オレは走った!
メロスのようにひたすら走った!
外聞も恥も気にせず、このフィールドから離れる事だけが脳内を占めていた。
危険信号や警戒どころではない。
もはや非常事態だ。
ピンが抜かれた手榴弾が目の前に転がってきた時の人間の反応に、近いモノがあるかもしれない。
走ったオレは一瞬でカウンターを飛び越え、客が入ってこれない厨房に飛び込む。
あの野郎・・・
オレが軽い黒人恐怖症だって知ってて連れてきたのか?
いや、そんな事よりタズはさすがに反則だ
軽く説明すると、オレは高1の時にタズを含むヤンキー集団にリンチされかけた過去がある。
タズの鋼のような拳は、ガードしようがお構いナシに衝撃が突き抜けてきた。
ちなみにタズとは、当時この地元では一番会っちゃいけないと言われていたクレイジーな黒人の事である。
さらに高3の時には、『エアマックス狩り』狩りの件で、繁華街で黒人3人に追い回された挙げ句、ウ○コまで漏らした経験のあるオレだ。
そりゃ黒人恐怖症にもなるってモンだろ?
タズから見たらまずオレの事なんか覚えちゃいないだろうけど・・・
てかミヤビさん?
アナタは高校に入ってから一体どんな道を歩んでしまったのですか?
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