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「ま、まぁまぁ・・・ミヤビ。お、落ち着けって」
そんなミヤビの両肩に軽く手を置くようにしながら、なだめるファニー。
少なくとも外見はハーフではなく完全に黒人なファニーが、流暢な日本語でミヤビをなだめる様は、見ていて変な感覚になる。
どうしても『凶悪なタズの弟』という先入観があるので、ある意味勝手なギャップに心の中で笑ってしまった。
「もうやらないよ」
そんなファニーを見もせずに両手をゆっくり払いのけ、ミヤビはリオの向かいの席に座る。
そしてファニーも隣に座ろうとした時に、ふとカウンターに居たオレと目が合った。
『ミヤビにはお互い苦労するね(笑)』
『まったくだ(笑)』
ファニーとこんな会話がアイコンタクトされたと感じるぐらい、ファニーは何とも言えない表情をしていた。
それがまた黒人らしからぬ日本人っぽい仕草に見えて、妙な親近感まで沸いてくる。
もしかしたら次男だけでなく三男のファニーも、外見こそヤンチャ系だが根はいいヤツなのかもしれない。
まぁ、全部オレの脳内だけでの妄想というオチもあるかもしれないが(笑)
ホントは目が合った時
『見てんじゃねーよ』
とか思われてた的な(笑)
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