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ちょ~っとムカッとしたオレ。
ふと夜勤の先輩の方を見れば、苦笑いをしながら業務をこなしている。
あまりこの店で本性出したくないけど・・・
仕方ないか・・・
「リオ」
オレは特にいつもと変わらない口調で、名前を呼んだ。
それに対してリオは無意識にオレの方を一瞬見る。
「だから・・・ ・・・っ!?」
リオはオレを見た瞬間、いきなりファニーを掴んでいた手を離し、思いっきりその場から飛び退いた。
そういう時だけは頭の回転が早い事早い事
だけど飛び退いてくれてオレも助かった
・・・?
オレが何をしたかって?
いやぁ、マンガとかでよくあるじゃん?
殺気とか剣気を叩き付けて相手を怯ませるってヤツ
オレが放ったオーラで・・・
・・・
いや、当然思いっきりウソなんだけどね
構えただけです
オレはリオを呼ぶ直前に右腕は脱力しつつ、左腕を腰で構え、さらに腰を低く落としただけである。
ご存知、霍打頂肘の構えだ。
多分天性のモノだとは思うが、ヘタレのクセにリオは避けたりガードしたりといった反射神経的なモノ『だけ』はかなり優れている。
多分オレよりもだ。
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