酒と涙と男と女

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当然見た目に反して非力なリオ程度の筋力では止まらないオレ。 リオを引きずるようにしながら出口へ向かう。 「うっとおしいなぁ・・・オレは帰ってこれから『夜もヒッパレ』と『ギルガメッシュ』見なきゃいけないんだよ!」 「全然大した用じゃないじゃないすか!たまには見なくてもいいじゃないすか!すげぇ好きだったヤツにフラれた俺に付き合ってくれたっていいじゃないすか!」 うがぁぁぁぁ! うっとおしい!! 「ギルガ~メッシュ♪」 オレは決めゼリフと共に、人差し指をクルクル回してウィンクした。 「ちょ!稲ぴょん意味不明だし!てか飯島愛みたいにやっても可愛くないし!・・・ ・・・あ、あ、ちょ!何で『やりきった』みたいな顔して帰ろうとしてんすか!?」 またもや帰ろうとするオレを必死に止めるリオ。 どうしてもこのアホは帰らせたくないらしい。 ※同年代にしか分からないマニアックネタばかりで、すんません そんな時、オレ逹2人にホットコーヒーを出してくる夜勤の先輩。 「まぁまぁ2人共、これでも飲んで少し落ち着きなよ。ちょうど今淹れたばっかだからさ」 B'zの稲葉さんにどことなく似ている夜勤の先輩は、オレが女だったらそのままオチてしまうような気配りと笑顔で、オレ逹を促した。
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