酒と涙と男と女

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「稲ぴょ~ん・・・俺ホントにミヤビちゃんが好きだったんすよぉ」 リオは臆面もなく言いたい事だけを言うと、また泣き始めた。 このアホは一体どうしたモンか・・・ 「俺ぁ、しばらく誰も好きになれないっす。てかそんな気にならないっす」 それは勝手にしてくれたらいいけどさ 酒とか飲んでなくてホント良かったな・・・ コイツ絶対自分のペースも考えずパカパカ飲み続けて、絡み酒の挙げ句、寝潰れるか寝ゲロするタイプだ その時、店に客が入ってきた。 「あ、稲本さん?何やってんですか?」 入店してきた客にいきなり名前を呼ばれて振り返ると、そこには女性が2人。 小説でこそ初登場だが、1年程前にミスター繋がりで知り合った2才年下の娘である。 須賀 美春(スガミハル) 通称 ‐ハル‐ プチ情報でハジメ君の元カノでもあります。 もう1人は知らない顔だ。 「お?ハルじゃん。いや、バイト上がってそのまま客として居たトコ」 その時リオの目が光った。 オレに小声で話しかけてくる。 「稲ぴょん!誰すか、あの娘?可愛いじゃないすか!紹介して下さいよ!」 お前・・・ しばらく誰も好きになれないんじゃなかったのかよ 何でいきなりそんな目がランランと輝き出したの?
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