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少しカラオケするつもりが、結局宴は朝方まで続いた。
学校は休みだが、基本オレは休日もどっちかのバイトが入ってる為、確か朝からピザ屋だったハズ・・・
ほとんど寝れない。
だがオレは久々に周囲の事を考えずに自分を解放した事に、満足感を覚えていた。
「じゃあ帰るか」
「い、稲ぴょん?つ、ツレションでも行きましょうよ」
カラオケボックスを出て適当に締めると、リオが挙動不審になりながら、不自然にオレを少し離れた場所に誘導した。
「何だよ」
「い、いや、ハルとちょっとでいいから2人にして下さいよ」
「ケータイ番号聞いたんだろ?帰ってからまた連絡すればいいじゃねえか」
すると何やらゴニョゴニョ言い始めたリオ。
「いや・・・まだ聞いてない・・・っす」
!?
このアホは夜通し一緒に居て何やってたんだろうか?
てか中学の時、女には不自由しなかったから慣れてる的な事言ってなかったっけ?
「・・・」
「すいません」
「いや別にオレはいいけどさ、じゃあ何とかするけど後は知らんぞ」
本当はカラオケに行く前に、リオにハルとの事を頼まれてたのだが、オレはすっかり忘れていた。
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