酒と涙と男と女

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オレとリオはタバコに火を点けると腰を落ち着けた。 この部屋にテーブルやイスなんてものは存在しない。 武器ばかりだ。 ナゼか家庭用の中型冷蔵庫は存在するが(笑) オレはベッドに座り、リオは床に引いてあるムートンの上に直接座った。 「単刀直入に言うけど、お前はかなり弱い。一番の理由は完全に経験不足だ」 オレがズバッと言い放つと、リオは落ち込んだ表情になる。 「どうすればいいっすか?」 「う~ん・・・こればっかりはなぁ・・・何回か実戦して現実を知るってのが1番手っ取り早いんだけど・・・」 ソコでオレは言葉を切ってしばらく考えこむ。 「とにかく、まずヤンキーマンガとかのイメージは全部捨てろ。確かに実戦で使えるのもあるけど」 ここからは会話にすると長くなるので、以下説明にする。 1・実戦で真っ正面からかかってもクリーンヒットは、まず基本ありえない。 2・一撃で相手を気絶させるどころか戦闘不能にする事はできない。 3・各急所に当たっても興奮状態の時は意外と耐えられる。 4・これが1番大事だが、必ず先手を取ってそのまま攻め続ければ、大抵は相手の心が折れる。 等を教えた。
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