酒と涙と男と女

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オレの霍打頂肘も体重移動やフォームがほとんど我流に近いので、手取り足取り教えるというのも変な表現だが・・・ 「ハァァッ!!」 リオは烈迫の気合いと共に勢いよく飛び出した。 「だはぁっ!」 そして着地の時に下半身が勢いに耐えきれず、そのまま盛大にコケる。 声だけはいいんだけどな だって腰落としただけで、体がプルプル震えてたし そらコケるわ 「稲ぴょん!どうやってんのコレ!?」 オレはどんなアホにでも理解できるように、優しく霍打頂肘ができないワケを説明してやった。 「・・・てな感じで、体が覚えて無意識でも動くくらい気の遠くなる程の反復練習と下半身強化が必要なワケだよ」 「俺できるのにどれぐらいかかるっすかね?」 ・・・ 1年で出来ればいい方じゃねえの? 「それより今日から組手の内容を少し変えるぞ?お前は今までのように好きに攻めてくればいい」 オレは打撃技のみでなく、関節技と打撃技を組み合わせた攻撃方法に切り替える。 元々ミスターと一緒に練習した技法で、少林寺拳法も取り入れていた。 例を挙げるなら、肩関節を極めて逃げられないような体勢にしてから蹴る、など確実に打撃を当てるやり方だ。
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