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後日のリオの言葉だが、どうやらオレの攻撃は組手でも味わった事のない程の容赦のない攻撃だったらしい。
ほぼ不意討ち気味に攻撃され、元々実戦経験の乏しいリオは簡単に心が折れた。
その後もオレに何発か殴られたらしいが、すでに抵抗する気力はなかったようだ。
昨日の一連の流れをここまで話した所で、リオは一旦話を止める。
「・・・」
この空間を支配してるのは沈黙だ。
タバコをくわえながらも、汗をダラダラ流しているオレは、決して暑いからだけが理由ではないだろう。
「え~・・・っと・・・リオさん、すみませんでした」
オレが姿勢を正して心の底からあやまったのは、これが最初で最後のような気がする。
「稲ぴょんも覚えてないんじゃ仕方ないっすね」
覚えてないならいいんだ?(笑)
「じゃ、続き話すっすよ?」
オレがリオに暴力をふるった後、リオは家の前の排水溝で盛大にゲロを吐く。
最初の前蹴りの時点で、結構胃が暴れていたらしい。
「うひゃひゃひゃひゃ!」
それを見ながら鬼のように笑うと、家の中へ戻っていくド畜生のオレ。
今後泥酔するまで飲むのはやめようと思った瞬間である。
しばらく後に再びオレは、酒で大失態を見せるのだが・・・
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