『怪物‐MONSTER‐からヒトへ・・・』‐ゼロ‐

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「いっ・・・てぇぇ!」 思わぬ形で左手を思いっきり弾かれたマサは、右手で押さえながら声を荒げた。 まぁ、慣れない人には確かに痛いかもしれない。 しかしうるせえな・・・ 「テメェ!ゴルァ!?腕折れたらどうしてくれんだ!ああん!?」 やめてしまえ! そんなヤワならヤンキーなんかやめてしまえ! 小学生低学年野郎が! 「あ、あはは・・・ご、ごめんね」 明らかに勢いだけのマサに、オレは苦笑いぐらいしかできなかった。 絡まれてるのに、ここまで警戒心や恐怖心を感じさせないタイプも珍しい。 ハッタリ系なのは確信していたが、おそらく雰囲気からして肉弾戦による実戦経験はないように感じられた。 多分今までの人生、外見のハッタリと勢いでここまできたのだろう。 あったとしても無抵抗な相手に、一方的に暴力を使用したぐらいだろうか? 近くに佐川がいるために、ここまで来たら引くに引けないと思われる。 明らかにオレ達の反応に何度か動揺してる様子すら伺えた。 ハジメもそれを見抜いたのかどうかは知らんけど・・・ 気持ちが分かったような気がする 何だか段々オレも面白くなってきた(笑)
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