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「ガキぃ・・・あんま調子乗んなよ?あ?コラ」
オッサンは頑張って前田さんに食ってかかるが、ハッキリ言って勢いに呑まれかけてるのは一目瞭然だった。
「オイ、オッサンこそいい加減にしろよ?その首ヘシ折るぞ?あ?」
「前田、やめろ」
先程の一触即発な空気は多少やわらいだものの、もうこの場は誰にも止められないぐらいカオスと化していた。
その時だった・・・
ある意味、今の状況における救世主が現れたのは。
「笑顔と安全運転でただいま戻りました!」
挨拶と共に、先程オレと配達を交代した真面目ドライバーの先輩が戻ってきた。
ちなみにウチの店では、配達から戻ってきた時もハッキリした声で上記の挨拶をしなければいけない。
配達から帰ってきたのは別に当然の事だ・・・
オレと交代して配達へ行ってきたのだから。
だが・・・
「おごぉっ!?」
その真面目ドライバーの先輩が戻ってきた時、勢い良くドアを開けて入ってきたのだが・・・
そのドアが見事に店長の側頭部に直撃した。
それによって苦悶の声と共に、その場で店長が崩れ落ちた。
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