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「はぁ・・・せんとぼんむがる・・・すか。ところで誰ソレ?」
『稲本、今ドコに居るんだ?』
こういう時だけスルーされたよ・・・
「いや、家だけど」
『じゃあ今から行くわ!』
「・・・ちょ!」
ハジメはオレの都合など一切無視して、言いたい事だけを言うと通話を切ってしまった。
あのクソ野郎!
てか今から行くって・・・
あのアホ地元に帰ってきてるのか?
それともまさか東京から向かってくるワケじゃねえよな
※ハジメは大学生の時期だけ東京で1人暮らししています
まぁ、来るっつうんなら・・・
ヒマだし一発ヌくか
「稲本ぉ!」
電話を終えてから10秒。
聞こえないハズのハジメの声がした。
部屋の窓から見れば、そこにはニコニコ笑顔のハジメ。
そしてパンツを脱ぎかけているオレ。
アイツ、家の前から電話してきたのかよ!
「お前!来るなら先に連絡くらい入れろよ!」
「今したじゃんか!取り合えず家にあげてくれ!」
オレは溜め息をひとつ吐くと、玄関まで下りていく。
約1年ぶりに会うハジメは何ひとつ変わっちゃいなかった。
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