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結局オレ達は、日の出まで近くにコンビニすらない海で過ごす。
あまりの寒さに2人共後悔した。
本当ならオレの判断ひとつで帰る事もできた・・・
むしろ途中でくじけそうになったぐらいである。
だがこのシチュエーションに火が点いたハジメが途中で暴挙に出た。
オレの単車のキーをいきなり引き抜くと、真っ暗な砂浜に向かって思いっきり投げてしまう。
「ふはははは!これでどのみち朝にならねえとキーは探せねえぞ!わはははは!」
この時点で日の出まであと数時間・・・
1時間もする頃には、勢いでキーを投げた事を後悔したハジメと一緒に暗闇の中探したのだが、結局キーは見付からなかった。
これでどのみち朝にならないと単車も動かせない結果となる。
最終的には自販機の前に座り込みながら、昔話をなつかしんだりしていたが、オレもハジメもそのまま地べたに寝転がり寝てしまった。
あまりの寒さに晒されていると、人間というモノは眠くなってしまうらしい(笑)
辺りには暖を取る為に買った何本もの缶コーヒーや缶入りコーンポタージュの空き缶が転がっていた。
端から見れば、行き倒れそのものの光景である。
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