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朝になり日が差してくると、ようやく周囲が見渡せるぐらいに明るくなった。
それでも苦労したが、オレ達はやっと単車のキーを見付ける。
その頃には2人共、タバコに火すら点けられないぐらい手指が冷えきっていた。
「なぁ、俺達もしかしてとんでもなくムダな事をしてたんじゃねえか?」
「・・・何も言うな。人生にそんなムダじゃない事だけを求めてたら、オレ達の存在意義からして消し飛ぶぞ」
「・・・・・・帰りますか」
「帰りましょう」
寝起きも含めて半分意識をトバしたまま朝の国道を走る。
もうお互いボケをカマすどころか、会話する余裕すらなかった。
ハジメに至っては後ろに座りながら、時々寝オチするという始末・・・
危なっかしい事この上なかった。
この日、結局ハジメは帰ってから12時間近く寝てしまったらしい。
1泊2日のAVはムダになったと思いきや、ハジメは1日が終わる残り数時間で計4回という暴挙に出たそうだ。
風邪ですか?
極寒の野外で寝ていたと言うのに、オレもハジメもピンピンしてました
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