新天地

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当然山口さんを冷蔵庫に叩き付けた時に大きな音がしたので、インストアーのバイトを中心にどんどん周囲が騒動に気付いていく。 だが驚いて立ち尽くす者は居ても、止めようとする者は居なかった この店でこのテの暴力事はそこまで非日常な出来事でもなかったが、かと言ってマンガのように日常で起きるワケでもない。 山口さんはガードと言うかほとんど抵抗もせず、されるがままの状態だった。 だがこのピザ屋は、傍観を決め込む人間しか居ないワケではない・・・ むしろ逆だ。 そんなオレの暴走に、体を張って止めてくれた2人が居た。 一応生物学的には女性の身である店長と、この日たまたま同じ時間帯で出勤していた前田さんだ。 誰からか騒動を聞き付けると、すぐに飛んできた。 ・・・ いや、『体を張ってオレを止めてくれた』と書くのは、事実から少しソフトに書いてるかもしれない・・・ 『少し』じゃないな、『かなり』ソフトだな 実際は・・・ オレは店長から思いっきり蹴り飛ばされ、さらに前田さんには強引に山口さんから引き剥がされた後、結構な勢いでブン殴られた。
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