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「人も中々入ってこないから取り合えず雇っちゃったんだけどさ・・・」
何だか店長の歯切れがやたら悪く感じたオレ。
「何すか・・・問題児っぽいとかトロそうなヤツとかっすか?」
「ん~・・・どっちかってえと問題児寄りだな。今年高校入ったばっかの15才の男なんだけどさ・・・やっぱヤンチャする年頃じゃん?ちとヤンキーっぽいヤツなんだけど」
それを聞いてオレは
『何だ、そんな程度か』
ぐらいにしか思わなかった。
「ヤンキー系っすか?それぐらいなら平気っすよ。モノになるか分からないっすけど、仕事は仕事でちゃんと教えますよ」
店長はまだ何か言いたそうだ。
「まぁ、稲本がそう言うならいいけど・・・新しいヤツ15才には見えねえぞ?ヘタすりゃお前より年上に見えるし。まだ年齢的にも社会とかあまり分かってないだろうから、うまくやってくれよ」
つまり店長はこう言いたかったワケだ・・・
新しいバイトは外見からして、結構なイケイケヤンキータイプだったらしい。
そんな彼にオレがナメられて、仕事や職場自体が適当になる事を危惧したようだ。
う~ん・・・
オレってそんなにヒヨワそうに見えんのかな・・・
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