『怪物‐MONSTER‐からヒトへ・・・』‐ゼロ‐

7/47

9289人が本棚に入れています
本棚に追加
/992ページ
電車に乗った事がほとんどないため、異常に興奮するオレ。 グリーン車などを見ては、いちいちテンションが上がっていた。 「アレって、どうやって見んの?」 オレは時刻表の見方が分からないため、首を傾げてると・・・ 「稲本ってさぁ・・・何気にバカだよな」 ボソッとハジメに言われた。 ハジメに・・・ 言われた・・・ しくしくしく (当時、電光掲示板みたいなのはなく、旧型の1日の時間が数字で書いてあるだけのヤツです) 「ハジメ!あの二階建ての車輌乗ろうぜ!乗れんだろ!?」 オレはグリーン車を指差す。 今になって思えば、周囲の視線が少々痛かった気がしたのは気のせいだろう・・・ 「乗れるに決まってんだろうが!本当は普通のキップじゃ乗れないんだがな!混んでない時は乗ってもいいんだぜ!」 そんなオレの質問に、ハジメは即答で答えた。 ※乗れません、別料金です そういやハジメには原付の試験の時も、黄色の点滅は気合い入れれば通ってヨシ!って教えられたっけ・・・ まっとうな常識を持ち合わしていないジンも、別料金の事を知っていただろうに当然オレ逹2人を止めるワケがなく、オレ逹は意気揚々とグリーン車に乗り込んだ。
/992ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9289人が本棚に入れています
本棚に追加