中学からの刺客

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オレが何となく否定し続けていると、小妻はわずかだが調子に乗ってきた。 「やっぱりガセネタだったんすか?おかしいと思ったんすよ。稲本さん、どう見てもケンカとか強そうなイメージないすもん」 確かに汚い事ばっかりやってきたオレはケンカらしいケンカなんぞほとんど経験がない まともに正面からブツかった時はほとんどスッキリ勝った事もない それに中学の時の事は極力、人にバレたくないけど・・・ う~ん・・・ でも何だろ このアホに言われると釈然としない気分は ムカっ腹すら立ってきやがる 「は、はは・・・そ、そうだな。どっちかって言えば・・・弱い方だなオレ」 このバイトは基本ラクな業務内容なハズなのに、オレは短時間でどっぷり疲れ果てていた。 「じゃあ、拉致られたミヤビちゃんを助ける為に、コギャング集団に向かって変なお面かぶってフルチンでエアガンと刀振り回しながら突っ込んだってのなんか、思いっきりガセすね」 あ、そりゃリアル話だ ハジメ君とオレがだいぶ混ざってるみたいだけど 木刀一本で真っ裸になったのはハジメで、オレはサブマシンガンと青龍刀だったっけ
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