中学からの刺客

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ミヤビの気持ちを落ち着けるために、オレが差し出したタバコのフィルターを噛み千切らんばかりの勢いでミヤビは毒づく。 「大体何でこのアタシが、自分の事をカッコいいと勘違いしてるだけのヘタレカスを、好きにならなきゃならんのよ!」 小妻とミヤビ、どっちの話が真実かは知らんが、要約するとこうだ。 どうやら小妻がミヤビの事をかなり気に入って、散々俺はワルだぜ?アピールをしてきたが、全てがハッタリだと知っていたミヤビは、小妻の想いをバッサリ切り落としたらしい。 にも関わらずKY小妻はめげなかったのだが、しつこくされてウンザリ気味だったミヤビはついにキレて手を上げてしまったようだ。 すると途端に小妻はかなり怯え始め、ミヤビを狙う事をあきらめたらしい。 ミヤビの話を聞くとだいぶ小妻の印象が変わったオレ。 最初は外見的に結構ヤバいヤツなのかな?と思っていたが、どうやら実際はただのハッタリ野郎だったようだ。 そしてミヤビはさらにこう続けた。 「小妻って服着てるとパッと見、結構ガタイいいじゃん?なのに腕相撲でアタシに瞬殺されたからね。ありゃただのデブだよ、デブ」 ・・・ ぎゃははははは! 確かにミヤビは女にしてはナチュラルボーンな力を持っているが、さすがにミヤビに力勝負で負けたとあっては話にもならない。
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