9297人が本棚に入れています
本棚に追加
「ハジメがワケを聞いてきたクセに全く聞いてねえじゃねえか」
「いや、これでもちゃんと聞いてたぞ?アレだろ?陽子ってコ・・・キョウコだっけ?とにかくその女子高生とパンツ買いに行ったら・・・何でだか通報されて稲本が取り調べ受けたんだろ?」
「・・・・・・お前ちゃんと話聞く気あった?」
「ないデース♪キャアァァァ♪」
「・・・」
何だかハジメが稲中の前野に見えてきた。
「さ、ハジメ君。拷問に使えそうなモノがそろってるオレの部屋にでも行こうか。まずは軽めに足の指を一本ずつ切り落とすトコから始めるから」
「い、いででっ!いだいって!ちょ!稲本君!?」
掴んだ手首が折れるぐらいの全握力を解放して、優しく引きずってやった。
「ちょ!ゴメンって!取り合えずそこのコンビニ行こうや!ちょっと落ち着こうか!」
「あれ?それとも足の爪をひとつずつ粉砕していく方からが良かった?」
「ごめんって!ジャパニーズレッドフォックスでも食おうや!おごるから!」
「ジャパニーズレッドフォックス?」
聞き慣れない単語に思わず握力がゆるんだ。
「稲本知らねえのか?ムダな雑学には詳しいクセに。赤いきつねに決まってんだろダメ人間が」
・・・
その後、ハジメはオレに掴まれた手をクルッと捻られて、反射的に下がった後頭部にカカト落としを食らったそうだ。
最初のコメントを投稿しよう!