01:ビミョーな関係

8/20
前へ
/71ページ
次へ
無愛想に、私を見る。 それが嬉しくて。 「はぁ~い」 急いで、横に立つ。 そして、私より大きい棗くんを見る。 「何??」 「ううん。 今日もカッコイイなって思って」 棗くんが、ふいっと顔を逸らす。 「つまらないこと言ってると、帰るよ??」 「嘘!!嘘だから」 いや、カッコイイのは本当なんだけどね。 「ふふ、ほら。行くよ」 勝ち誇ったような顔をする棗くんに、遅れないよう急ぐ。 「で。今日は、何買うの??」 棗くんが、興味なさげに聞いてくる。 「むーちゃんに、誕生日プレゼントを」 いいお店がないか、探しながら歩く。 「むーちゃんって……。 いい歳して、それはちょっとな」 「むっ、いいの!!可愛いんだから!!」 そういうと、はいはいと流された。
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

70人が本棚に入れています
本棚に追加