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無愛想に、私を見る。
それが嬉しくて。
「はぁ~い」
急いで、横に立つ。
そして、私より大きい棗くんを見る。
「何??」
「ううん。
今日もカッコイイなって思って」
棗くんが、ふいっと顔を逸らす。
「つまらないこと言ってると、帰るよ??」
「嘘!!嘘だから」
いや、カッコイイのは本当なんだけどね。
「ふふ、ほら。行くよ」
勝ち誇ったような顔をする棗くんに、遅れないよう急ぐ。
「で。今日は、何買うの??」
棗くんが、興味なさげに聞いてくる。
「むーちゃんに、誕生日プレゼントを」
いいお店がないか、探しながら歩く。
「むーちゃんって……。
いい歳して、それはちょっとな」
「むっ、いいの!!可愛いんだから!!」
そういうと、はいはいと流された。
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