何かの予兆

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~帰り道~ いま、俺達は二人並んで商店街を通り抜けて公園の並木通りを歩いていた。 さすがにこの時期は冷え込んでくる。 マフラーでも持ってくるんだった。 「なぁ悠哉」 「なんだよ?」 さっきまで静かだった慎哉が急に話しかけてきた。 「いや…悠哉さぁ 保健室にいたとき…寝言でさ…」 俺が寝言ねぇ 「…………」 なぜ急に黙る? 「えっとな…」 イラッ 「はやく言えよ」 「あ…あぁ まぁそのな…」 うじうじすんなよ 気持ち悪い 「……いま失礼な事考えてなかった?」 「別に、で何だよ」 オレは無理矢理話しを戻した。 「ずっとさ……誰かと話してたんだよ」 「はぁ?」 なに言ってんだよこいつ まさか!! ついに頭が!! 「口に出てるから… もう泣いちゃうよ?」 「泣け」 真顔で言いました。
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