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「えぇと…何故に?」
「udは確かに無差別に相手を選んでいますが、短期間で十三人もの人間を殺した者です。手口からしてもあれはプロ。そうなるとシドや鍵沼では警戒されてしまって姿を現さないでしょう…勿論僕もですけど」
「そうなると…仕方がない、か」
ルキを見て全員が黙り込む。
「と言うわけでおとり作戦は今日の午後十時から始めますので出来ればudの現れる九時よりも前に集まって下さい、以上!解散!」
「了解」
「任せろ!」
「待てーーーい!!まさか私がおとり!?めっちゃ危ないじゃん!誰か何とか代わってよ!」
「僕はもっと情報を集めてきますので」
スクリューはそそくさとホームを出て行った。
「シド!?」
「あ、俺用事な」
同じくシドも素早くホームを出て行った。
「仁~」
ルキがうるうるした瞳で鍵沼を見上げて、逃げられぬよう前に立ちふさがっていた。
「う…分かった分かった。代わってやる事は出来ないが、何か出来る事があったら言ってみろ」
鍵沼は自分の良心に負けてしまった。
「ありがとう!ホントにありがとー!」
ルキは鍵沼の手を握って上下にぶんぶん振っていた。
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