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「眠れない…。」
俺の名前は坂本龍我。
某偉人そっくりの名前だ。
以前いっそのこと同じにしてくれても良かったんじゃないの?って母に聞くと「名前負けしちゃ、あんたも生きにくいでしょ?」と俺のことを考えているのか考えていないのか、半端な解答が返ってきた。
あんたも母親なら、もう少し自分の息子に期待やら信頼やらしろよな…とは言わずに、思うだけだった。
なんでって?それは後々話します。
現状に戻ります。
今は12月初め。
だんだん寒くなってきて、これからよりいっそう寒くなる時期だ。
それなのに、俺は暑くて眠れなかった。俺の部屋は暖房器具がホットカーペットしかない。いつもホットカーペットをつけて、その上に布団を敷いて寝ている。今日もいつものように寝ていたのだが、今日は異常なまでに暑いのだ。
一度布団から出て、自分の装備を確認した。
シャツの上にスウェット。
パンツの上にスウェット。
いたって普通の装備だったのだが、少し軽くするため、まず下のスウェットを脱いだ。
そのあと布団に入ってみると、一次は安らぎを得たが、すぐまた暑くなった。
「ダァーッ!これでもか!」
と少し近所を気にして、よく小学校などで言われる、1の声ぐらいで呟いた後、上のスウェットを脱ぎ捨てた。
そのあとまた布団に入るが、先程と同様すぐまた暑くなった。
「…持ってけ泥棒!」
とシャツを脱ぎ捨てパン1スタイルへと変貌を遂げた俺は、ホットカーペットの電源を切り、眠りについた。
「あんたなんで服着てないの?」
「知らない方が良いこともあんだよ。ぐしゅん。」
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