いきなり始めま~す。

3/23
前へ
/34ページ
次へ
「え?なんで?」 昨日の夜中、一人暑さと奮闘した俺は、朝食を済まし身仕度を終えた後荷物を持ち、自転車を取りに行った。 そして見てしまった。 昨日まで自転車があったであろう場所に、サドルだけ置かれている光景を… 「は…ははは…なんでだよ!どうせなら跡形もなく消せよ!これ被害届け出したら間違いなく笑われるだろっ!」 と愚痴を吐きつつ学校へ向かった。 龍我は今高校一年生の16歳。彼女いない歴=年齢の、どこにでもいる普通の高校生だ。しかし、龍我はモテないわけではなかった。何度か告白などはされたが、全て断ってきていた。それは異性に興味がなかったからだ。いや、同性が好きとかじゃないよ?ただ彼女とかめんどくせ~みたいな、めんどくさがり屋なだけである。 かと言ってカッコイイわけでもない。クラスで順位を付けるなら、5番か6番くらいとゆう、微妙な立ち位置だ。 しかし今彼は好意を寄せている人がいた。 それは… ?「あれ~龍我じゃん」 一人の男が後から龍我に声をかけた。 ?「龍我何で今日歩きなんだ?」 「いや~自転車盗られた。」 彼の名前は、正岡俊也。幼稚園の時からの付き合いで、家も近所の、幼なじみだ。ちなみにコイツが多分クラスで1番カッコイイ。 ?「まじか~今どきひでぇ奴がいるもんだな。ま俺先行ってくらぁ。」 と男は龍我を置いて先に学校に向かった。 サドルのない自転車に乗って。 … 「ちょっと待てやグラァァァァ!」
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加