13人が本棚に入れています
本棚に追加
「ああ、おはよ。」
コイツの名前は佐原佑輝。高校に入って知り合った気の合う俺の数少ない友人だ。しかし入学当初は関わりたくないランキング第1位だった奴だ。なぜかって?だってコイツなんだか知らないけど、いきなり金髪だぜ?正直引いたよ。この学校の校則けっこうルーズだから、先生とかから指導とかなかったみたいだけど、自分で気付いたのか何日かしたら茶髪にしてきた。コイツもルックスは良く、俊也には勝らないが、龍我よりは明らかに良い。
「今日は久しぶりに俊也と登校か~何かあった?」
「うっ…いやたまたま会ったからな。」
意外と鋭い佑輝の質問に少し動揺しつつも冷静を装いつつごまかした。いや、でも嘘ではないよね?と自分の言動を正当化した。
「俺も混ぜてくれよ。」
「「いや帰れ!」」
俺と佑輝の声がシンクロした。
「…俺の扱いおかしくね?」
「お前はそれぐらいがちょうどいいんだよ。」
卑屈になっている俊也を、俺は突き放す。かと言って俺達は仲が悪いわけではない。むしろ、無茶苦茶良い。これが俺達の日常のコミュニケーションだ。
キーンコーンカーンコーン
「え~い席着けよ。」
チャイムと同時に、担任が入ってきた。
「じゃあまた後で。」
佑輝が言うと佑輝と俊也は席に向かって行った。
最初のコメントを投稿しよう!