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「どんまい龍我!」
俊也が後から俺の頭を叩きながら言う。
「なにがだよ!」
俺は椅子から立ち上がり、俺の頭を猛打する俊也の手をはたいた。
「愛しの真希ちゃん、体が熱くなる症状に蝕まれてるらしいぞ。助けに行けよ。お前が違う意味で、熱くなって―――「お前そんなに早死にしたいか?」
「…お前照れてん――バゴーン!ガシャーン!
言わないでもわかると思うが、俺が俊也に制裁を下した音と倒れた俊也が後の机を道連れにし音だ。
「ちょっと!何してんのよ!調子乗ってんじゃないわよ!」
後ろの住民が俊也に怒鳴り散らす。
「ああ悪い、飛鳥。俺が軽く突いたらコイツ飛んで行っちまった。ちょっと鍛えなおしといて。」
彼女の名は空山飛鳥。明るい茶髪で肩までしかないショートカットの活発な女の子。身長は低めでルックスも文句ないのだが、ちょっと胸が―――「余計なこと言ってんじゃないわよ!!」
痛ぇ…と性格はとても強気。男みたいな女だ。
「龍我~こいつの前にあんたを調教しようか?」
「すみません。調子乗りました。」
「わかればいいのよ。」
軽い死刑宣告を、なんとか乗り切ることができた。
「え、飛鳥姫、俺は許してくれないの?」
「当たり前でしょ。」
ニコッと笑う飛鳥。この笑顔で、たいていの男はノックアウトだろうが、俊也は違う意味でこれからノックアウトするだろう。
…
「ぅわぁぁぁぁぁぁあ!?」
教室に俊也の叫びが響いた。
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