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政宗「周は俺の事を知ってんのか?」
謡「知ってるよー。」
政宗「まぁ色々聞きてえことはあるが…手当てしてやろうか?」
よくよく見ると、周の顔は赤く腫れ、口の端は切れて血が出ている。
部屋は物がこれでもかというくらい散乱していた。
謡「ありがとう。でも自分でやるよ。」
政宗「でも、お前なんか体ふらふらじゃねーか?」
謡「そりゃね…鳩尾に膝蹴りくらったらこーもなるよ~」
へらっと笑いながら薬箱を持ち出して自分で手当てをし始める
その間に部屋を物色する政宗
謡「足下気をつけなよ。ガラスとか踏んだら危ないよ」
政宗「そういえば、さっき何か投げてたよな」
謡「灰皿。あたし煙草嫌いなんだよね。それにもう必要ない。」
政宗(…もしかして痴話喧嘩ってやつだったのか?…でも普通女を蹴るか?)
謡「政宗、ここに座って、これ飲んで待ってて?」
座らされた場所はフカフカなソファと言う椅子で、渡された湯のみは茶色く甘い匂いがした。
政宗(毒…なんて入れるようなヤツには見えねーし… ゴクッ …甘ぇ…)
謡「あ」
政宗「あ?」
謡「眉間にシワよっても政宗は男前なんだな。いい男は得だな」
政宗「は?(何言ってんだこいつ…)」
謡「異世界にようこそ政宗」
どうやら俺は、これから退屈しないですむらしい。
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