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「んっ……?」
次に少女が目を覚ました時には、目の前には白い天井があった。
「え……なんで?ピクニックに行ってた……のに」
不思議に思い、体を起こす。
その時に頭に痛みが走った。
「えっ!?いっ痛い……」
手で触れてみると、何かが巻かれている。
そして、周りを見渡すと何やら色々な機会が置いてあり、何本かの管が自分へと伸びていた。
そして今初めて、自分がベッドに寝ていた事に気づく。
「なっなに……?いやっ!お母さん!お父さん?」
急に恐怖に襲われ、必死で周りを探すが、二人の姿は見当たらない。
壁も天井も白くて、まるで箱に入れられたみたいな気持ちになってくる。
「…………なんで……お母さん!!お父さん!?」
いない事が解ると、さらに大きな声で二人を呼ぶ。
すると、唯一ある扉がゆっくりと開いた。
「あっ!」
きっとどちらかが来てくれたのだと思って、笑顔になる。
「…………」
でも検討違いのようだ。
入ってきたのは、これまた白衣に見を包み、度のきつそうな眼鏡をかけたおじさんだった。
「だっ誰……?」
初めて会う人に恐怖を覚えたのか、布団をギュッと握りしめる。
「私は、医者だよ。もう大丈夫かい?痛い所は無いかい??」
医者と名乗るその男の人は、少女の緊張を和らげるために優しく笑った。
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