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昼休みに稔の席へ向かった。政也も一緒にいて深刻そうな表情を浮かべている。
「なんだよ、話しって」
ここじゃ話せないから、と俺達三人は校舎を出て人気の少ない場所へと移動した。
稔が先頭を足早に進んでいく。そのすぐ後ろに俺、少し離れて政也がおどおどした様子でついてきた。
近くに人がいないことを確認してから、稔が口を開いた。
「智基、まずいことになってきたぞ」
「どうしたんだ?」
「クラスのやつらが、正平が自殺したのはイジメが原因で、犯人は智基じゃないのかって噂してる」
背後から大声で驚かされたときのように、心臓が大きく揺れた。
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