97人が本棚に入れています
本棚に追加
沙代子が完全に立ち去ったのを確認してから、机の上に置かれたノートとプリントを手に取った。
プリントには再来週に控えた夏休みの注意事項が書いてあった。
毎年、同じものをもらうので内容はわかっている。そのままゴミ箱へ投げ捨てた。
ノートを開いて適当にめくった。
さらさらと流れるようなきれいな字で先生の板書きを写してある。
ノートの分かりにくい位置に、一枚の便箋が挟んであった。
それに気づくと同時に滑り落ち、前後に揺れながら床へと着地した。
拾って読み上げる。
『大事な話があるから、学校に来い』
最初のコメントを投稿しよう!