疾走

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やがて涙も枯れ果てた頃、ドアが開いた。 二人目の登校者は奈美だった。 彼女はまるで俺なんて存在しないかのように席に座った。 もう奈美を責めたり、犯人を問いただす気力はなかった。 やがて奈美が口を開いた。 「昨日、クラスの会議があったのよ。あなただけを除いたクラス全員で」 すぐには意味が理解できなかった。 「なにを話したんだ?」
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