No.1

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「……っえ!?」 豪華な食事を並べたテーブルの上。 いや、豪華な食事を並べられていたテーブルの上に、彼は現れた。 「な、なにものだ!!!」 主人を守かのごとく、従者、クロームはアルトの前に出た。 テーブルに立っている男は、赤い髪に後ろを刈り上げ、全身傷だらけ、顔はピアスだらけ。 「何者ぉ?おいおい、誰にそんな口聞いてんだゴミ虫?」 口も、見た目以上に悪いらしい。 そういえば、先程からアルトが一言も声を出していない。 クロームが振り向くと、そこには今まで見たことがないほど、あたふたしている主人がいた。 「ア…アルト様?」 「ゼジル…なんでいるんだよ…こ、ここに!!」 ゼジルと呼ばれて男は、下品な笑いを響かせながらテーブルから飛び降りた。 「ぷっ…ぎゃははははは!!!!!!!!!!!!やっと会えたなアルトぉぉ!!!!!!!」 高笑いをするゼジル 怯えるアルト そんな間にはさまれたクロームだけが、意味もわからず硬直していた。 「あ?おめぇはコウモリか?」 そしていきなり話し掛けられた。 「え、あ、あぁそうだ。」 「じゃぁてめぇも俺の下僕なんだな、ぎゃははははは」 「は?何を…」 「クローム…」 多少は落ち着いたらしいアルトがクロームをゼジルの前から遠ざけた。 「アルト様??」 「…あいつはな…あんななりして…¨血の神¨なんだよ」 「…血の神様????」 .
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