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ここはフランクフルトから南側の拠点ヴァイザッハ基地付近
「こちら第6夜間戦闘航空団第26中隊、ハウワ大尉から定時連絡。ヴァイザッハ基地どうぞ」
「こちらヴァイザッハ基地、ハウワ大尉定時連絡を、どうぞ」
寒空の中、夜間哨戒をする一人のウィッチ、インカムから聞こえる無機質な返事に答える。
「…了解、引き続き警戒せよ。」
「了解した」
インカムを切ると肩の力を抜く。
「ふぅ~、毎度毎度退屈だわ…」
と愚痴りながらいつものルートをまわり帰投仕掛けた時である。
「!」
ハウワ大尉の視界の隅っこで何かが動いた。
すかさずハウワ大尉は固有魔法の「暗視」を使う。
暗視は暗闇などでも昼間同様に辺りが見える魔法。ガランドや坂本といった「魔眼」とは似て非なる魔法。
しかし、何も見えなかった。
「?おかしいな~気のせいかな!?」
もう一度警戒するが、やはり自分以外何も居なかった。
諦めて帰投した矢先だった。
一筋の閃光がハウワ大尉の後方から伸びて来た。
「え?きゃゃゃ」
閃光は真っ直ぐハウワ大尉に命中し、彼女は墜落した。意識が朦朧とする中、目にしたのは…
「ウィッ…チ?…どう……して…」
ガサガサガサ
翌日、瀕死のハウワ大尉を偶然、通りかかった2人のウィッチによって発見された。
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