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翌朝、バルクホルン少佐達が所属する第4飛行大隊はドナウ川に建設中の仮設基地へと向かっている所だった。
第4飛行大隊は各中隊ごとに専用車両があり、先頭が第1中隊、真ん中に第2中隊、最後尾に第3中隊。
基地に着くまでにはかなり時間があり、第4飛行大隊は各自雑談などで時間をもて余していた。
「大尉…あとどのくらい揺られるんですかぁ?」
そしてこの第1中隊も例外ではない。
輸送車の隅っこで眠たげに壁に寄りかかっているのはネリア・オッド中尉、16歳。
「今何時だっけ?」
大尉と呼ばれた長身で眼鏡を掛けた女性はナタリー・ルドルファ大尉、18歳。
彼女は読んでる本から視線を反らさず質問を質問で返す。
「え?今ですか…えっと、9時です9時26分です」
「そう、なら大体出発したのが7時だからあと一時間で着くはず」
「ふぁー、寝よう…」
「そうしなさい。」
しばらくしてルドルファ大尉の隣で寝息が聞こえてくる。
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