エピソード2 仮設前哨基地

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「…とまぁこんな感じですね」 「なるほど、では我々はこちらで…」 「はい、構いませんよ少佐」 「では…」 刻々と時間が過ぎる中ルドルファ大尉は尻目で2人の会議の終始を傍観者のように眺め、聴いていた。 「これで以上になりますが、よろしいですか?ルドルファ大尉」 「ふぇ?」 急に中佐に振られて素っ頓狂な声をあげる。 「…」 無言の訴えを主張するバルクホルン少佐の視線を感じた。 「私からは特に、後ごちそうさまでした」 空のティーカップを掲げて礼をする。 「いえいえ、お粗末様でした。」 笑顔で応答した中佐は席を立つ、それを合図に2人も席を立ち一礼する。 「では、これからよろしくお願いいたしますね」 それだけ言い残すと部屋を後にする中佐、それに続く用に退出すると外はすっかり日没の色を見せていた。 「明日からはハードになりそうね」 「そうだな、今日はゆっくりするとしよう」 「了解で-す」
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