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「私、行くから。」
「一体、どこへ?」『一体、どこへ?』
「まぁ君が見つかった山にだよ。」
「やめておきなさい。
行ったところで、何が起こると言うのかね?」
「行かないよりマシじゃない!!」
「…君がどうしても行くと言うのなら、私も行こう。」
ミスターが皐月の言葉に折れ、言った。
「ありがとう。」
『お礼を言わなきゃいけないのは、こっちや。
二人ともありがとう。』
「君の礼は今は、聞きたくないね。
真実が分かってから、聞かせてもらうさ。」
『ミスター……。』
「では、明日の土曜日にいけるかい?」
「うん。」『うん。』
「福島君、君はいつでも暇だろ…。」
『あッ…。
バレた?』
「バレバレだ。
ハハッ。
では、また明日だ。」
その夜、皐月は時計を眺めていた。
夜の時間が改めて長いということを実感しながら、皐月はただ時計を眺めていた。
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