さよなら、愛した人

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知らない間に辺りは明るくなってきていた。 皐月とミスターとまぁ君は、まだ少し暗いというのに駅のホームにいた。 「いよいよ。 真実を現場で探す時がきたんだね。」 『皐月、ミスター、すまない…。 こっちのために迷惑をかけてしまって、本当に手のかかることまでしてもらってありがとう。』 「福島君、君は人の話を聞いていたのかい? 私は真実が分かってから礼を聞くと何度も言っているだろう。 だから、まだ言うな。」 『分かってるさ。 でも、本当に感謝してるのさ。』 こんな会話をしてる間に電車は、まぁ君が見つかった山の最寄り駅へと着いた。 そこは、空気が澄んでいて、緑の映えるどこか落ち着く景色だった。 そして、すぐ側に山の登り道のはじめがあった。 「いよいよだね。 ここからは、別れて探そう。」 皐月の意見は採用され、三人は離れて探すことになった。 山から見える景色全てが綺麗だったが、山にはかつてここに来たであろう人々のゴミや持ち物があちらこちらにあった。 皐月、ミスター、まぁ君は、まぁ君が生前まで持っていた持ち物を探そうとしていた。 ミスターの情報では警察の人達は、まぁ君の持っていた携帯電話を探しているらしいのだが、まだ見つかっていないようなのだ。 皐月は目を凝らして辺りを見た。 ごく稀に、携帯電話も落ちていたのだが、どれもまぁ君の物ではなかった。
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