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「さっちゃん。
福島君のことで……。」
「角君、どうしたん?」
皐月が角君と呼んだ人物が少し暗い顔をして皐月に言ってきた。
「実は、福島君が死んだ日、僕は福島君と蔵本君と遊んでたんだ。
あの山で見つかった時、僕と蔵本君は福島君が先に帰ったと思って……。
」
角君が途中で泣き出した。
「ごめん…。
さっちゃんには悪いことして、ばっかりだね。」
皐月はまぁ君と付き合う前に角君に告白されて断っていた。
「いや、そんなことはないよ。
詳しいことを教えてくれてありがとう。」
そう言って皐月は人のいない所へ走った。
『山……。
あッ!!
そうそう。
こっちは確か山に遊びに行ったわ。』
「なんで、そんなに暢気なん?」
『だって、覚えてないんやで?
慌てていても原因が現れるわけではないしね。』
「まぁ、そうだね。
でも、案外すんなりと有力な情報が手に入ったね。」
『情報はいつも正しいわけではないんだぜ。』
「それぐらい、分かってる。
てか、あんた何者だよ。」
『これかい?
霊だよ。』
「……知ってる。」
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