CLUE

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「どうしたん? 私は、一日でも早く、もっとたくさんの情報がほしいから早く言ってほしいんだけど」 「では、単刀直入に聞こう。 君の後ろに立っているのは福島君かい?」 「えッ!!」『えッ!!』 皐月とまぁ君は声をそろえて驚いた。 「君は福島君なんでしょ? 違うのかい?」 『ミスター……。 そのとおりだよ。 こっちは福島雅幸や。』 「やはりか。 また、君に会うとはね。 ところで、皐月さん。 君にも彼が見えているんでしょ?」 ミスターの言葉に皐月はコクッと首を前に振り、それを確認したミスターは続けた。 「では、なぜ君は福島君本人から情報を得ようとしない?」 「それは……。」 『覚えてないんだ。 どうやら、死ぬ直前の記憶は消されてるらしいんだ。』 「ほほぅ。 だから、皐月さんが情報を集めているというわけか……。 よし、私も手伝おう。」 『いいのかい?』 「亡き友のためだ……。」 『ちょっ……。 誰が"亡き"や!! 霊として生きてるから。』 「それは亡きでいいでしょうに、君は分からない人だ。 とりあえず、私は情報を集めに行きますよ。」 『ミスター……。 ありがとう。』 「礼なら、真実が分かってからにしたまえ。」 ミスターはそう言いポケットに手を突っ込みながら歩いて行った。
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