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長い前髪のせいで表情はよく見えないが口元で欠伸を噛み殺しているのが分かった。
笹川「録り溜めしてた番組でも見てたのか?」
秋田「正解、後ついでに深夜アニメを少し」
「雑談は後にしろ」
先生の一喝で秋田達は再び授業に戻る。
秋田(しかし変な夢見たな)
数式を書き込んでいく白いチョークを目で追いながら再び欠伸を噛み殺した。
そして放課後
笹川「一緒に帰ろうぜ」
秋田「OK」
秋田は上履きから靴に履き変えて笹川の後を追う。
笹川「いや~最近寒いな」
秋田「そりゃ冬だからさ。俺としては雪でも降ってくれればテンション上がるのに」
笹川「東京じゃ雪なんて滅多に降らないぜ。山がなければ降るんだけどな」
秋田「ま、比較的降りやすい2月に期待しよう」
寒空の下二人の歩みは進む。
笹川「なぁ…」
秋田「何?」
笹川「秋田は今のクラスで好きな女子はいるか?」
秋田「唐突だな」
笹川「いるんだろ~」
秋田「まぁ…てか笹川は俺の好みくらい知ってるだろ」
笹川「腐れ縁だからな。でも俺はお前の口から聞きたいぜ」
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