定無燈炎

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走っていた…走る? 私はやっぱりあちら側寄りなのかな?…… 仰げば低く厚い雲が覆っている。 雪で化粧された木々の間を抜け、その先にあろう祀られているとはいえない小さな祠を目指し彼女は進む。 「申し訳ありません…山神様……」 それに応えるものはいない…… かわりに突き刺すような、やわらかい風が吹いていた…
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