彼の日常

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電車の中は、様々な制服や、似たようなスーツで埋まっていた。 満員かよ、と嫌になりながらも乗り込む。 扉の閉じる音を背に、人と人の間を縫って、辺りを見回す。 席を探している訳じゃない。 人を探している。 「……ん。」 見っけ。 ドアに近い、端の席。 俺が着ているのと同じ制服を着た、少年が居た。
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