EP.1 入学式

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「テスラ、今月のお小遣い半減ね」 「む、いいもん。お祝いもらったもん」 「どういう事ですか?」 「聞いての通りだよ?、あの子達は精霊なの。レムとシャドウだよ。知ってるよね」 「知ってますけど、何で猫が…」 「猫=精霊って事、ほら、食べよ。冷めちゃうよ」 いい加減面倒なのか、テスラがサッサと食べはじめる テスラ母も食べる 俺は、戸惑いつつも食べた 食後、テスラ母は家に帰るらしく、店の前で別れた。 「それじゃ、今日はよろしくね。なんのクエスト行くの?」 「なんでも良いや。ギルド行ってみて、なんか手近な奴やる」 「じゃあギルドにゴー!」 テンション高えなこいつ。そんなにクエスト行きたかったのかよ ルンルンのテスラについてギルドに入る 「あ、教頭先生、こんにちはー」 「あぁ、テスラさん、こんにちは。今日はどうしたんです?」 「ガイアにクエスト連れてってもらおうかなぁって思いまして」 「ガイア、あぁ、彼ですか。ガイア君、気をつけて下さいね」 「わーってますよ。一応、ランクは一個下げますから」 「そうしてください。では、私は仕事がありますから、気をつけていってください」 「はーい、ありがとうございます」 二人がそんなやりとりをしている間に、俺はそこまで難しく無いクエストを取った 内容はモンスターの捕獲か討伐 やるのはカタゴラスっていう中の上の大きさのモンスターで、性格は凶暴だが、動きが鈍いのでじっくり見れば大丈夫のはずだ 腰にかけた短剣二つ、刃を確認する 刃こぼれ一つない綺麗な刃が光を反射した よし、行ける 「行くぞ」 「あ、ちょっとまって、お菓子食べたい」 「んなもん帰ってからでいいだろ」 「やってる間に食べたいの」 「そんな時間あるか阿呆。おら、日がくれる前に行くぞ。夜に森に入るのは危ねえからな。行くぞ」 「ぶー、ケチ…」 しぶしぶと俺に続くテスラ
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